動物行動学の観点から見た、人間の男らしさ、女らしさを主題に、最近の学問的な成果と著者の見解を加えながら、興味深い本に仕上がっている。
薬指の長い男性は、胎児期のテストステロンというホルモンの働きで、男性らしさが強い傾向にあり、競争心が強く音楽やスポーツの才能、自信や集中力、ねばり強さやリスクを好む性質に影響を与えるという。 このため、女性が気になる男性のパーツとして「手」が第一位になるのだという。
また、人間の乳房がふくらんでいるのはなぜか、人間のぺニスはなぜ霊長類で最大なのか、ハゲの男は病気に強い、女性は匂いで自分とは異なる型の男性を選ぶ、などなど男女にまつわる話を、まじめに分析している。
男性らしさは生まれつきのものであるという説は、自分の指を見て納得させられるところもあるが、人間はもっと努力によって変えられるという大きな可能性があるのではないかと、少しばかり反発したくなった。
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