自身も10歳のときに昭和三陸津波を体験し、三陸地方の津波をライフワークとしている著者によるまさに表題どおりのメッセージが込められた本。
今回の東日本大震災の大津波と2万人に上るその死者を思うと、再三にわたる著者の警告がとても重いものに感じる。
著者のメッセージは以下のようなものである。
問題は、災害として津波の間隔が非常に長く、風化しやすい。
どんなに多額のお金をかけて、防波堤や防潮堤をつくっても、自然の力には逆らえない。それよりも、津波に注意の表示版をつくり、防災教育に力を入れ、記念館をつくるなどして広く津波の脅威と、実際に来たときの対処方法を教え続けることである。
今回の震災を見るにつけ、著者の警告が生かされなかったことをむなしく感じる。
そして「てんでんこ」の話である。
大川小学校の悲劇は、決して繰り返してはならない。
長年にわたり、津波の恐ろしさを伝え続けてきた著者に敬意を表したい。
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